2.3歳児にも!造形環境をつくってみよう

2.3歳児にも!造形環境をつくってみよう

子ども達がクレヨンを持ってぐりぐり描いたり、シールを貼ったり、そんなことができるようになってきたら、のりやハサミなども一緒に挑戦してみたくなりますよね。そんな時、道具や素材をサッと取り出して 子どもの興味を膨らませることができたら、先生も子どもの姿を見るのが楽しくなりませんか。

今日は、1〜3歳頃の子ども達がいる部屋に造形環境をつくってみようという提案です。
簡単な資料をダウンロード印刷していただけますように、末尾にご用意しました。子ども園さんや小規模園さんなど、「あったらいいなぁ」「やってみたいけど…」を かたちにする手がかりになりましたら嬉しいです。

アルテコローレの子ども達の造形スペース

目次
⚫︎ 手軽につくる造形環境は、ワゴンがおすすめ!
⚫︎ 素材を用意して、早速遊んでみよう
⚫︎ 先生と一緒に楽しむ「遊びの日」をつくろう
⚫︎ 資料をダウンロード

私が携わっているアルテコローレには、1歳〜未就園児の子ども達が母子分離で通う “のびのび体験ラボ” というクラスがあります。以前は4時間の運営を行い、午前にみんなで楽しむ主活動を、午後はそれぞれやりたいことを深める自由遊び時間をつくっていました。現在は2時間のみの運営で、自由遊び時間は15〜20分と短くなりましたが、どちらも必要な活動と考えているので変わらずに続けています。
園では子どもの人数が多いから、アルテコローレのようにはいかないだろうと思う先生もいらっしゃるかも知れません。ですが、のびのび体験ラボは1クラス12人、保育士2名のクラスも以前はあり、昼食があったり、お昼寝をする子もいましたので、少し似た部分もあるのではと思います。

手軽につくる造形環境は、ワゴンがおすすめ!

書籍「何をつくるか決めない造形遊び そざい探究LABO(株式会社メイト様出版)」でもご紹介させていただいておりますが、今日は1〜3歳頃の子ども達向けの造形環境を提案します。

ワゴンの素材と、個人持ち道具で
遊ぶ1〜2歳児さんの様子

アルテコローレのように造形素材や道具が日常的にある環境であれば、子ども達が慣れておりさほど大変さはないのですが、保育の場ではなかなかそうもいかないと思います。常に素材を置いておくのは不安があるという先生に、使う時だけ出してこれるワゴンをおすすめしています。ワゴンでなくてもカゴでも良いです。

資料1、ワゴンと道具を用意しよう

まずは資料のようなワゴンを1つ用意します(資料をダウンロード印刷してブログを読んでいただくのがおすすめです)。道具は日常使いできるものだけを揃え、使っていくうちに必要なものがあれば追加していってください。
上段、中断、下段に置くものは “日常使いするもの・絵の具類・あると便利なもの”といった感じで、なるべく種類を分けると使い易いです。

えのぐの道具一式を使う子ども

道具には使い易い工夫を取り入れます。例えば、水入りボトルには常に水を入れておき、水道まで行かなくても筆洗いビンに注ぐことができますので、子どもから離れずに済みます。
筆洗いにビンを使用するのは、筆を洗った時に水の色がどんどん変化していく様子を子どもが楽しむからです。また、ビンだと安定感があるので水をこぼしにくいです。
絵の具が固形タイプなのは、気軽に使えますし、描くことの幅を広がるからです。

そしてフェイスタオルを4分割に切ったものを用意しておけば、筆を拭いたり、水をこぼすことがあってもサッと掃除できます。子どもに手伝って貰うこともできますよね。

素材を準備して、早速遊んでみよう
資料2 日常的に使いやすい素材はコレ!

道具を揃えた次は素材が必要ですが、「何かに使えそう」と思ってあれこれ用意すると、うまく活用できないことがあります。そこで 私がおすすめしているのは紙素材です。身近なところから出る紙系の廃材や、色、かたち、異なる質感が楽しめる素材をぜひ使ってみてください。
2,3歳児ですと、つくることよりも視点や発想を育めるような素材で、切ったり貼ったり、組み合わせたりなどしながら遊ぶ方がきっと楽しんでくれるでしょう。
紙素材を使って遊ぶお手本は、書籍「そざい探究LABO」に「廃材コラージュ」として紹介されていますので、ご参考ください。

先生と一緒に楽しむ「遊びの日」をつくろう

造形道具や素材が用意できたら、15分や20分程度でも良いので テーマを決めずに描いたり、ハサミを使ったり、貼ったりを、子ども達のペースで楽しむ自由な造形あそびの時間を早速始めてみましょう。
慣れてきたら、それに加えて月に数回 先生から子ども達に遊びを提案する日をつくると、自由遊び時間に楽しめることがより豊かになっていきます。

資料3「遊びの日」をつくり
造形環境を活かしていこう

自由遊びを続けていくと、なかなか興味を持てずにいる子、すぐに飽きてしまう子がいると気づいたりもします。2,3歳児の子ども達はまだ知識経験が少ないため、自分ひとりで遊びへの興味を深めていくことがなかなかできませんので、そんな時にこそ先生との関わりが必要です。
ここでの先生との関わりには、こんな目的があります。

  • 初めてのものと出会う機会をつくる
  • 提案やヒントがあることで、子どもが新たな知識経験を得て、視点と発想を広げていく手助けをする
  • 挑戦の機会をつくり、子ども自身ができることを増やしていく
  • 素材の面白さを一緒に探究し、先生と子どものコミュニケーションを深めていく

遊びは人とコミュニケーションしながら育まれていくものだと考えていますし、特にこの年齢の子ども達は、信頼できる先生と一緒に遊ぶことを楽しんでくれますよね。
何事もですが始まりはきっかけが必要ですので、子ども主体にとらわれ過ぎず、先生が主導して提案したり、ヒントを与えたり、手助けする時や、一緒に遊ぶ時がもっとあっていいと思っています。

今回は、1〜3歳頃の子ども達がいる部屋に造形環境をつくってみようという提案でしたが、この年齢の子ども達に対してこんな環境があっても、早すぎることはありません。きっと保護者さんにも、「家でものりやハサミを一緒に使ってみようかな」と思っていただけるきっかけや、参考になるのではないでしょうか。
アルテコローレでも、「うちの子 こんなことができるの?」と驚かれる保護者さんもいらっしゃいますし、日々積み重ねた子どもの成長の姿を保護者さんと共有できるのは嬉しいですよね。

続けていくうちに様々な課題も出てくるかも知れませんし、子育て支援に繋げたい思いも出てくるかもしれません。研修では、そういった先生達のお悩みや、実現したいことを一緒に考え、手助けさせていただきます。

本日の資料はこちらよりダウンロードいただけますので、ぜひご参考いただけましたら嬉しいです。