前回までのブログでは、ワゴンと道具、そして素材の用意についてご紹介しました。
ここでは実践についてご紹介させていただきます。
道具と素材を揃えても、使う機会をつくらないと、使われないままになってしまいます。
先生が子ども達と「やってみたい!」という気持ちで揃えてくださったなら、ちょっとずつでも活用していって、子どもの成長を実感できたり、新しい遊びが広がるところまでぜひ継続してくださいね!

道具と素材が揃ったら
テーマを決めずに、子どものペースで楽しむ自由な遊びの時間を15分や20分程度でも良いので始めてみてください。
ハサミを使う、指先でのりを塗る、 クレヨンを握って描くなど、ここでは道具や素材に慣れ親しんでいくことを目指します。それに加え、月に数回 先生から子どもに「遊びを提案する日」をつくると、自由遊びの 時間に楽しめることがより豊かになっていきます。子どもは先生との楽しい関わりが大好きですから、新しい道具や素材への意欲や挑戦をここで一緒に支えてあげてください。
たとえば
「シールを使って遊ぼう」というテーマで先生から子どもに遊びを提案し、一緒に取り組んだら、ワゴンに新たにシールという 素材を加えます。先生と一緒に遊んだ中でシールの楽しみ方を知った子どもは、自由時間に自分ひとりでも扱えるようになります。

「道具と素材を楽しく使っていくには」
この年齢の子ども達は知識経験がまだ少ないため、自分ひとりで遊びへの興味を深めていくことはなかなかできませんので、先生と関わりながら遊ぶことが前提になります。
ここでの先生との関わりにはこんな目的があります。
- 初めてのものとの出会いを楽しむ機会をつくり、先生や友達と遊び方楽しみ方を共有する
- 提案や手助けがあることで、子どもが新たな知識経験を獲得し、視点と発想を広げていける
- 挑戦の機会をつくり、必要な時に手助けし、子ども自身ができることを増やしていく
- 素材の面白さを一緒に探究し、先生と子どもの関わりを深めていく
特にこの年齢の子ども達は、身近な大人と遊ぶことによって楽しさや意欲がぐんぐん伸びていきます。そんな子どもの姿を先生が楽しむ時間にもなっていけばと思いますので、一生懸命指導するというよりは、子どもとリラックスして一緒に遊ぶ感覚でいていいと思います。
それには、少人数グループで遊ぶのがおすすめですし、先生達の配置や関わり方など、話し合いながら進めていけるともっと良いです。
今回は、123歳の子ども達がいる環境に、ワゴンタイプの移動できる造形環境をつくってみようという提案でした。
この年齢の子ども達にこんな環境があっても、早すぎることはありません。保護者さんにも「家でのりやハサミを一緒に使ってみようかな」と思っていただくきっかけや参考になるのではないでしょうか。アルテコローレでも「うちの子、こんなことができるの?」と驚かれる保護者さんもいらっしゃいますし、日々積み重ねた子どもの成長の姿を保護者さんと共有できるのは嬉しいですよね。
本日の資料はこちらよりダウンロードいただけますので、ぜひご参考いただけましたら嬉しいです。