今ある環境で、アトリエつくろう!【豊田市 ごんべいの里保育園様】

今ある環境で、アトリエつくろう!【豊田市 ごんべいの里保育園様】

毎月、実践研修にお伺いしております ごんべいの里保育園様。
こちらで、今ある環境をそのまま活かして、アトリエのようなお部屋をつくろう!という計画があり、お手伝いをさせていただくこととなりました。

こちらはアルテコローレのラボの素材棚

よく、Instagramをご覧いただいております保育者の先生方から、「アルテコローレのようなアトリエをつくりたい」と嬉しいお言葉をいただきます。
ですが、多くの園様では保育室の改装から始めることは現実的ではありませんよね。

そこで、今回のごんべいの里保育園様では、今、お部屋にある棚などをそのまま使って素材棚をつくろう という、他園様のご参考にもなりそうな計画がスタートしました。

園長先生は「棚を新たに購入やDIYしてもいい」とおっしゃってくださいました。
ですが、来年卒園となってしまう5歳さんが素材遊びがとっても好きな子どもたちなので、できれば時間をかけずにカタチにしたい!というお考えも園長先生と担任の先生方にありました。

それならば、環境は使いながら試行錯誤して、変化していけばいい ということで、動き出したのです。

どちらにしろ、つくっておしまいではないのがアトリエです。
それに、アトリエのような環境には最低限のルールや、モノとの関わり方の知識や経験が子ども自身に必要だと私は考えています。

この2つは、実際に使っていかないとわからないですし、進化していけない部分です。

使っていくと、まずどんな園様でも、先生方にこんな課題が生まれていくと思います。
アトリエは子どもが自分でやりたいことを選択し、自由に発想を広げ、アウトプットすることや、その時間を楽しむ場であるはずですが・・
・素材の消耗が激しい、持って帰るだけの子もいる
・つくったり遊んだりが好きないつものメンバーしか参加しなくなる(知る、経験する機会が失われる)
・気づいたら、自由に楽しむことと、やりたい放題することの区別がつかなくなっていた

こんなお悩みが増えていって、アトリエがマンネリ化したり、先生ご自身が「もう嫌だなぁ」なんて感じてしまったら・・
とても負担の大きい場になると思います。
実は、私もこんな経験があるんですよね〜^^;

そうならないように、先生方が楽しめるアトリエ環境を一緒につくらせていただきたいと思います。

こちらは、ごんべいの里保育園様の造形庫の一部

話は少し逸れますが、こちらはごんべいの里保育園様の造形庫から。
これまで実践研修で取り組んできた遊びを、先生方がいつの間にかこんなふうに造形庫に整えてくださったのです。

1つ1つ見ていくと、日常的に遊んでみて
「こういう物が必要」「道具の数はこれくらい」などと
ごんべいの里保育園様に合う使い方を見つけていっておられました。

それからこれは、面白いですよ!

①フリーの先生への、
「ちょっとコレ、手が空いたらやっておいて欲しいんです…!」
「○日にこんな活動をしたいので、小さく切っておいてください」

と、下準備の指示メモと共に置いてある素材。

②そして、洗ったばかりの道具や、整理が必要な素材を一時的に保管しておく場所

桐嶋はとても散らかしますので、これはアルテコローレでも真似しよう!と思いました。
現場の先生方のひと工夫は、本当に参考になりますし面白いですね!

アトリエ計画のお部屋で遊ぶ ごんべいさんの子どもたち

園さんに継続的に関わらせていただいていますと、実践研修のことだけでなく、日常での子どもたちの姿や先生のお考えなど教えていただき、その園さんについての理解を深めることに繋がります。

ちょっと素敵なエピソードをぜひ聞いてください。
先日このお部屋で、幼児さんと担任の先生と一緒にランチをいただきました時の話です。
「桐嶋先生とやった遊び(1年以上前かな?)を午後からやるんだ!」とか、
「今朝は先生の代わりに精米しといた!」(精米した米は給食に、ヌカはお庭にいるニワトリちゃんに)とか、幼児さんが一日の生活を自分でつくっている姿がとてもイキイキしていたんですよね。

ごんべいさんの幼児さんたちは素材遊びが大好きですから、きっとアトリエもこの子たちによってうまく活かされる気がします。
だからこそ、卒園する前にアトリエをつくりたかったのもあります。

その園さんの状況や環境を知った上で、アトリエづくりをお手伝いさせていただくというのはとても大切なことだと考えています。

さぁこれからどんなふうに、子どもたちと先生方の遊びが広がっていくのか、本当に楽しみです!