名古屋市にある守山幼稚園様にて、紙コップの遊びを行ったときのお話です。 先生にご用意いただいた紙コップが合計1,500個ほどかと思います。そのうち半分の量が、園で子どもたちが長く使ってきたものでした。

これを見て 「…なんと、素晴らしい使い込み具合!!」 と、感動してしまいました。
素材は「1度きりの消耗品」?
素材は、1度使ったら消耗して廃棄するものと捉えられがちです。
ですが、「どの程度で“寿命”と判断すべきか?」気になる先生も多いのではないでしょうか。
私は普段から“量や種類”をたくさん使う遊びを提案しています。 それは、量や種類があるからこそ引き出される子どもの発想や、好きなものや遊び方を自分で選んだり、友達とのコミュニケーションに繋がったり、「やってみたい、楽しそう!」という意欲にも関係するからです。
先生方にも、“量や種類”があることで、遊びの中での子どもの姿がどう変わるのかをぜひ知っていただきたいと思っていますので、園内研修では、はじめはなるべく指定の量を用意していただけるようにお願いしています。
けれど、子どもの姿が想像できないと、「子どもたちにこの量を用意してあげたい!」とは、なかなか思えませんよね。
まず気になるのは予算や、保管場所、そして「子どもたちに与えたら、1回でダメになっちゃいそう!」という、もったいない気持ちがよぎると思います。
扱い方や楽しみ方を学ぶ
紙コップなんかは、踏んだりして潰れるイメージがあるかもしれませんが、子どもたちが素材の扱い方や楽しみ方を知ることも、遊びの中で学んでほしいことです。
紙コップがクシャッと潰れたからと捨ててしまうのは、まだ早いです(衛生的な問題がある場合を除いて)。
むしろ、使い込んでいった方が素材にしなりが出て扱いやすくなります。新品の硬い状態ではできない楽しみ方もあるのです。
使い込んだから発見できた!素材の面白さ
今回、守山幼稚園様の子どもたちとの遊びの中で、使い込まれた紙コップに新品の紙コップも追加していただき遊びました。

新品は積み上げやすく、キレイなタワーができあがります。
でも、使い込んだ紙コップも、不安定ながら、子どもたちがうまくバランスをとってタワーをつくりあげました。


そして使い込んだ紙コップは柔らかさがあり、たくさん重ねると“くねくね”して、「ああっ!支えなきゃ!」と子どもたちは大喜び。


こんなふうに、まぁるく繋げたり、トンネルにもできるのです。
「長くだいじに使う」ことも、素材探究の1つかも
誰も「新しいのがいい!」なんて選り好みする子はいませんでしたし、遊びに夢中になっていた子どもたち。
「まだ使える」「使い込むほど味が出て面白いかも」


「ダイナミックな遊びには使えなくなったら、製作材料として使ってみよう」
そんな視点や発想を持って、素材を長くだいじに使っていくと、この紙コップの遊びのように新たな発見と出会うことができたりも。
そして、子どもの遊びをより深く、豊かなものにすることにも繋がると、改めて実感した今回の活動。
はじめにたくさんの素材を用意するハードルはありますが、素材の使い方について考えてみるのも、素材探究の1つになりそうですね。
ちなみに私 桐嶋も、アルテコローレでは傷んだり使い込んだ紙コップを製作材料にしたりしています。
紙コップは足らなくなったら、必要な個数だけ新たに購入して足していくようにしています。
守山幼稚園の皆様、今年度もありがとうございました!

