いつもそざい探究あそびを楽しんでくださっている皆さん、ありがとうございます。
私自身、今年度まで行なってきた園内研修を振り返り、内容を見直す必要性を感じている今日この頃です。
そざい探究あそびは楽しいけれど、一方で “研修の取り組み方” には、園さんによって差が出ているのも事実です。しばらく続けていると、遊びがうまく定着する園さんがある一方で、どうしても「提供されるままをこなすだけ」になってしまう園さんもあります。
先生方は日々本当にお忙しいですが、その中で「面白い!」と思えることには、とても前向きに取り組んでくださいます。研修や遊びを通して生まれる小さな変化は、日々の保育にメリハリを生むきっかけになるはず。私自身がその変化の楽しさを一番実感していますから。
そこで、2026年度へ向けて洗い出した課題と、新しい取り組み方を皆さんにお知らせしたいと思います。
園内研修を行う中で、最近、「こんなことが必要かも」と気づいたことがあります。
それは、“先生方に、ご自身の実践している保育や遊びの価値に気づいていただくこと”です。
子どもが試行錯誤を始めたり、「できた!」という達成感を味わったり、子ども同士の共感が生まれるなど…。そんな子どもの姿を実感できると、先生は「次はこうしてみよう」という想いやアイデアが自然と溢れてくるものではないでしょうか。逆に、そのような実感がないと、遊びが業務になり、「やっておしまい」になってしまうと感じました。
2026年度は、先生が自らの実践をただ振り返るだけでなく、より深掘りして、その価値を再定義できるような“伴走”を目指したいと考えています。
【 2025年度の成果:対話から見えた手応え 】
今年度は、多くの園の先生方から嬉しい変化を教えていただきました。
- ⚫︎ 継続と深まり
- 「やっておしまい」ではなく、繰り返し実践することで遊びが日常化しました。
0歳から5歳まで、それぞれの年齢に合わせた実践を各担任の先生が行い、園内で事例を共有しているケースもありました。 - ⚫︎ 組織的な探究
- 「素材遊び研究」として、独自で先生たちの間で研究する時間をつくり始めた園さんがありました。素材への理解を深め、アイデアを出し合いながら、それぞれのクラスで実践に繋げています。
- ⚫︎ 家庭との繋がり
- ドキュメンテーションや掲示物を通じて、保護者さんとの対話が生まれています。「おうちでもやってみました!」「素材が欲しい」という声が意外にも多く届いているそうです。
- ⚫︎ 幼保小接続の遊びへ
- 研修で知っていただいた紙コップやストローの遊びに、先生のアイデアで数字や立体の学びを組み合わせ、年長児が日々素材に触れながら探究を深めていました。
- ⚫︎ 環境と質の向上
- コーナー遊びなど、日常的な遊びへの導入が進みました。また、先生独自の工夫による「こうしたら使いやすい」といった道具の見直しも行われ、私にとっても他園さんへ提案する際の貴重な参考となりました。
【見えてきた課題:環境差と考え方の差】
一方で、課題も明確になりました。
- ⚫︎ 園の形態による浸透度の違い
- 小規模園と大規模園とでは、環境や先生の働き方にも違いがあり、取り組みの広がり方や日常への落とし込み方に差が生まれました。
- ⚫︎「記録」の壁
- 写真は撮っているものの、それを言語化し、資料(ドキュメンテーション等)にまとめることにハードルを感じている先生がいらっしゃいます。
- ⚫︎ 研修への関わり方
- 多忙ゆえに全員が研修に参加できないこともあります。その結果、先生個人の意識の差が生まれ、日常の取り組みに影響が出ることがわかりました。
【2026年度の目標:遊びの価値を「可視化」し、園全体に「循環」させる】
私の研修目的の1つには「遊びという活動を通し、組織(先生同士)のコミュニケーションを円滑にする」というものがあります。これは私一人の努力では実現しないことですが、そこへ向かうための工夫はもっとできるはずです。
先生方がそざい探究あそびを楽しみ、ご自身の行なっていることにやりがいを感じられるように、次の2点を次年度の改善目標とします。
① 活動の振り返りと可視化(実践しやすさの向上)
「何を書くか」に悩む時間を減らし、“何が起きたか”を面白がれる振り返りツールや手法を提案します。
子どもの姿、変化を可視化することで、先生の「できた」という実感を引き出し、「もっとやってみよう」という意欲と経験値アップを狙います。
② 全年齢への展開と、先生の新しい発想・工夫の促進
「この年齢の子にはできない」ではなく、「この年齢ならどう楽しむか?」を先生自身が設計できる力を養います。どの年齢・個性がある子どもにも、遊びを提案・実践できるよう、具体的な手引きや考え方を伝えていきます。
「そざい探究あそび」は、子どもが想いのままに遊べる舞台(環境)を、先生が用意し整えていくものです。そのきっかけづくりやしかけを、先生方にも子どもと一緒に楽しんでほしいと願っています。
2026年度は、先生方の「気づき」に、より一層スポットライトを当てていきます!

