もうすぐ春。0歳児からの遊びのススメ【ごんべいの里保育園様/愛知県】

もうすぐ春。0歳児からの遊びのススメ【ごんべいの里保育園様/愛知県】

今月の実践テーマは、0歳児さんクラスを対象に「紙素材」の遊びを行いました。
先生方のご要望もお聞きして、0,1歳児の遊びにもっとじっくりと取り組む日が欲しいと思っていましたので、この日を楽しみにしていました。

▶️目次
⚫︎実践のポイント
・いつものお部屋、もしくは適度な広さのお部屋でリラックスして遊ぶ
・素材への興味をひく“しかけ”を用意する
⚫︎使った素材
手触り、色、厚み、大きさが異なるさまざまな紙素材
(この日用意したのは7種類)
⚫︎実践後の振り返り
身近なもので遊び込む経験について
⚫︎春から0歳児の素材遊びのススメ

この日は0歳児さんがいつも過ごしているところに近いお部屋で、リラックスして遊べる空間を使わせていただきました。
椅子や机、玩具などがなく、遊びに集中できそうな空間です。

まずは、思いつきで壁面にこんな“しかけ”をつくっておきました。手触りが楽しい紙素材です。
子どもたちはすぐに、何かいつもとは違うものがあるなと気づいて触れていました。

床にも何かあるぞ?
素材への興味をひく小さなきっかけとなる“しかけ”です。

【使った素材
紙素材といっても、手触り、色、厚み、大きさ、さまざまなものがあります。
この日は梱包資材やダンボール板など幾つかの種類を用意して、それぞれの紙の面白さを子どもたち、そして先生にも体感していただきました。

大人からの関わりにより、紙の面白さに気づき始める子どもたち。
指先で感じたり、音を聞いたり、遊びの入口では感覚を働かせて徐々に楽しさを見出していきます。

ふみふみして足裏と耳で感じて遊ぶ姿。こんなふうに素材の面白さを子ども自身が見つけていきます。

大きな紙は布団のように体を包んだり、乗って滑ったり、ガサガサと迫力があるけれど心地さを感じる音も、全身での体験が面白い。
シートのように敷いて一休みしていたら、窓から差しこむ光で影ができていて、なかなかステキでしたよ。

力強く引っ張り、「ビリビリ」と音をたてながら破けた紙は、どんどん小さくなっていきました。

だんだんとフカフカの山ができて、子どもたちの気持ちがまた温まります。

色、手触りが異なる新しい素材が加わり、よりふかふか感が増した紙素材。
破いたことでお部屋を埋め尽くすくらいの量になり、楽しさも、全身で感じる心地よさもあります。

すると友達と一緒に楽しさを共有するように遊ぶ姿が見えてくるようになりました。

先生もウズウズして、紙に埋もれて子どもたちの体験を一緒に楽しんでいました!

さて、からだをたくさん動かし、感覚を働かせ、遊びにしっかり向かっていた子どもたちですから、そろそろお疲れのようです。
ここで遊びのシメ(笑)として、ちょっとした実験遊びも取り入れてみました。

身近なものでつくったものですが、この遊びだけでなくいろいろな場面で使える小道具です。
みんな遊び方を理解したようで、とても真剣な表情で繰り返し繰り返し、また夢中になって遊び始めました。

【実践後の振り返り】
紙の中でもこの日は7種類の紙を用意して、素材に目を向ける“しかけ”や、大人からの関わりがあったことで、0歳児さんでもしっかり50分以上遊び込む経験ができました。

そんな子どもたちの姿を見守りながら一緒に遊んだ先生からは、こんな言葉がありました。

「造形遊びは0歳児にとって遠い存在でしたが、0歳児も遊び込む楽しさを感じることができると知り、とても嬉しくなりました。」

「素材の量があることで、遊びがこんなにも楽しく長続きすることを知りました。
紙の遊びと言えば新聞紙を使うことがあったけれど、手が汚れたり、片付けが大変なんてこともありました。
けれど今日使った紙素材は色や異なる感じも楽しめたし、ダイナミックに思う存分遊んだ後は、子どもたちが片付けまで積極的に楽しんでくれました。」

【春から0歳児の素材遊びのススメ】
さいごに桐嶋からです。
他園様では春から研修を始める時に、012歳の低年齢児よりも幼児の造形遊びに重きを置かれることが多いです。ですが低年齢児も、春から日々の生活の中でさまざまな素材と出会い、触れていって欲しいと私は思います。

なぜなら低年齢児の遊びは、どのようにモノとの関わりを楽しめると良いか、そしてそこの関わりの中に大人はどう加わるべきか、先生方にとって幼児の遊びのヒントになりますし、造形遊びでいちばん忘れてはならない本質の部分を子どもの姿から見て学ぶことができるからです。

012歳児の遊びが置いてけぼりになってしまっていたり、幼児期までに育てておきたい姿ってありますよね。

春から素材や先生との関わりを持ってきた低年齢児の子どもたちは、ただ素材に触れる経験だけではなく、視点や発想の育ち、遊びに積極的に向かえる姿、そして表情などの表現まで明るく豊かに変化していきます。

それは、遊びの中では人(先生)と関わる楽しさや喜びを知る経験が、いっぱいできるから

その経験ができた012歳児さんは、ものや人と関わり学ぶことが大好きな子になりますよ。
春はまだまだ寝転がっていて表情が少ない子どもたちにも、この日ごんべいの里保育園様で使ったような優しい紙とたっぷりの愛で肌を包んであげるなど、ぜひ小さなことから始めてみてくださいね。